落ち込んでいる相手を無理に励ます必要はない|会話のコツ⑤

落ち込んでいる相手を無理に励ます必要はない
『最近、気分が重くて仕事のやる気が起きないんです。。。早くやらないといけないのに、仕事が溜まってしまって。。。』
会社の部下や後輩からこのような悩みを相談されたら、どのように答えるのが良いのでしょう。相手の力になってあげたくて、あの手この手で励ましたり、なぐさめたりするのではないでしょうか。
『大丈夫、ゆっくり休めばすぐに元気になるよ』
『君なりによく頑張っていると思うよ』
など、いろいろな励ましやなぐさめの言葉があるでしょう。けれども、このような励ましの言葉をいえばいうほど、相手は本音の気持ちを話すことができなくなってしまう場合があります。なぜなら、このような相談をしてくる人の多くは、そこで励ましやなぐさめを求めているわけではないからです。ただ自分の話を聞いてほしい、つらい気持ちをわかってほしいと、それだけの思いで相談しにきているのです。このようなときに、励ましやアドバイスの言葉をかけると、逆にプレッシャーに感じてしまう場合もあるのです。
悩んでいる人に対して、なぐさめやアドバイスは不要
では、このようなとき、どのような態度で接すればいいのでしょうか。ここで大切なことは、相手が訴えているつらい気持ちに寄り添いながら「丁寧に相手の話を聞く」という姿勢です。「傾聴」といわれる接し方です。相手のことを無条件に受け入れて、相手の気持ちに寄り添いながら共感して話を聞くのです。そこには励ましの言葉やアドバイスは必要ありません。ただ相手の気持ちや言葉に静かに耳を傾けるという、その姿勢だけでいいのです。落ち込んでいる人から相談されたときには、この「傾聴」の姿勢を意識するとよいでしょう。
(次ページ)相手が良い報告をしてきたら、一緒に喜んであげよう!
「傾聴」について
良好な人間関係を築くために大切なこと
<会話のコツ①>
アドバイスをしたくなったら要注意!
<会話のコツ②>
「あいづち」は相手の言葉をそのまま返す
<会話のコツ③>
「うなづき」はゆっくり、大きく、深く
<会話のコツ④>
常に目を見て話すより、大事なときだけ目を合わせる
<会話のコツ⑤>
落ち込んでいる相手を無理に励ます必要はない
<会話のコツ⑥>
相手が良い報告をしてきたら、一緒に喜んであげよう!
<会話のコツ⑦>
相手に「問題」を指摘するときの伝え方
<会話のコツ⑧>
「あなたが悪い」は禁句。善悪の判断をしてはいけない!
<会話のコツ⑨>
相談を受けたら「聞き役」に徹する。余計な口をはさまない!
<会話のコツ⑩>
会話がスムーズに進む技法「リフレクション」