相談を受けたら「聞き役」に徹する。余計な口をはさまない!|会話のコツ⑨

気持ちがつらいときは、ただ話を聞いてほしい

人から悩みや相談を受けたとき、話を聞きながら「言いたいこと」が頭に次々と浮かんできて、ついつい口にしてしまいます。相手の話をさえぎってまで言ってしまうこともあるでしょう。

例えば、子どもが学校でいじめに遭い、そのつらい胸の内を親が聞いているとしましょう。

最初は子どもの話をじっと聞いているのですが、弱音やグチを聞いているうちに、しだいに『励ましたい』『アドバイスをしたい』という気持ちがムクムクと大きくなります。そして子どもの話に覆いかぶせるように親が話し始めます。

しまいには、

『そんなことは気にするほどのことじゃない』

『相手に言い返してやるくらいの強い気持ちを持ちなさい』

などと、説教のような流れになってしまいます。

もちろん、親としては子どものためにいろいろと教えたり励ましたりしたくなる気持ちは自然なものでしょう。しかし子どもにとっては、つらい気持ちのときは「ただ話を聞いてほしい」だけなのです。親自身の経験やアドバイスを聞きたいわけではないのです。

親が口をはさめばはさむほど、子どもは『自分のことを全く分かろうとしてくれない!』というイラ立ちの感情を持つようになります。親に話してもムダだと思うようになれば、心を閉ざしてしまい、悩みごとがあっても打ち明けてくれなくなるでしょう。

相談を受けたら「聞き役」に徹する

相談を受けたときは、相手の気持ちに寄り添いながら、余計な口をはさまず「聞き役」に徹することが大切です。

共感的に話を聞いていくだけで、話し手は『自分のことを分かってくれている』と実感し、その悩みについてより深い本音の気持ちを話し始めるでしょう。そして、話し手が自らの力で対処法や解決策を見出していくようになります。長い目でみると、それが相手にとって最も役に立つサポートになるはずです。

深刻な話であれば特に、聞き手は『聞き役に徹する』と意識するようにしましょう。そうすることで『ついうっかり余計なことを言ってしまった』ということを防ぐことができます。

(次ページ)会話がスムーズに進む技法「リフレクション」


「傾聴」について
良好な人間関係を築くために大切なこと

<会話のコツ①>
アドバイスをしたくなったら要注意!

<会話のコツ②>
「あいづち」は相手の言葉をそのまま返す

<会話のコツ③>
「うなづき」はゆっくり、大きく、深く

<会話のコツ④>
常に目を見て話すより、大事なときだけ目を合わせる

<会話のコツ⑤>
落ち込んでいる相手を無理に励ます必要はない

<会話のコツ⑥>
相手が良い報告をしてきたら、一緒に喜んであげよう!

<会話のコツ⑦>
相手に「問題」を指摘するときの伝え方

<会話のコツ⑧>
「あなたが悪い」は禁句。善悪の判断をしてはいけない!

<会話のコツ⑨>
相談を受けたら「聞き役」に徹する。余計な口をはさまない!

<会話のコツ⑩>
会話がスムーズに進む技法「リフレクション」