「あいづち」がうまい人は「聞き上手」といわれます。そのような人はみんなから良い印象を持たれ、信頼されるでしょう。
では、聞き上手な人の「うまいあいづち」とはどのようなものでしょう?
「あいづち」は、相手の言葉をそのまま返す
実は「最もシンプルなあいづち」が最も良いあいづちになるのです。
それは「相手が話した言葉をそのまま返す」というあいづちの打ち方です。
返す言葉は、相手の話した内容の中で「気持ちを表している言葉」を選びます。
例えば、
『最近、人間関係がうまくいかなくて。。。なんか疲れちゃったんだよね。。。』
という話をされたとしましょう。
この場合だと、
『うまくいかないんだね。。。』
『疲れちゃったんだね。。。』
などと、相手が話した内容の中から「気持ちを表している言葉」をそのまま返します。
そうすることで、相手は話を聞いてもらっていると実感でき、聞き手に対して安心感と信頼を感じるようになります。
ポイントは、気持ちを表す言葉を「相手が言った通りに返す」ということです。
相手の言葉を言い換えない
ここで、悪い例を挙げておきましょう。
相手の言葉を「言い換え」てしまうと「悪いあいづち」になってしまうという例です。
(悪い例1)
話し手『最近、夜一人でいると、なんか寂しくなるんだよね。。。』
聞き手『孤独感があるんですね。。。』
(悪い例2)
話し手『もう自分は何をやってもうまくいかなくて、本当に嫌になるんです。。。』
聞き手『絶望的な気持ちになるんですね。。。』
このように、話し手の表現を「言い換え」てしまうと、話し手は安心して話を続けることができなくなります。
言葉を文字にしてみるとよくわかりますが、この2つの例の場合、どちらのあいづちの言葉も「より深刻な」表現に言い換えられています。
このような聞き方をすると、相談者は話せば話すほど気分が沈んでしまうかもしれません。
また、場合によっては、話し手の表現を「より軽い」言葉に言い換えてしまうこともあります。
いずれの場合も、聞き手の返す言葉は話し手の気持ちとはズレているため、話し手は『わかってもらえている』という感じがしません。
要点のまとめ
ポイントは、話し手の気持ちを表している言葉を「言い換えず」に「そのまま返す」ということ。
寂しいなら「寂しい」、嫌になるなら「嫌になる」と、そのままの表現を使うことで、相手は安心して話を続けることができるのです。
「最もシンプルなあいづち」が「最も良いあいづち」になるということを覚えておくとよいでしょう。