精神科・心療内科を選ぶときのポイント

初めての受診は家族と一緒に

初めての精神科、心療内科の受診は誰でも抵抗があるものです。

最初の受診は、できれば家族に付き添ってもらうようにしましょう。体調が悪いうえに不安と緊張が重なり、医師からの説明を理解することが難しい場合があるからです。家族がいてくれると、病気や薬の説明を一緒に聞いてもらえるので安心です。

また、付き添ってくれた家族が本人に代わって他の家族に聞いたことを説明してくれるので、家族みんなに病気のことを理解してもらいやすくなります。

そして初診を終えたら、その病院と医師の印象について家族と話し合ってみてください。通院することに決めると、そこの医師とは長い付き合いになります。家族が受けた印象も参考にして、続けて通院するかどうかを検討しましょう。

精神科・心療内科の選び方

精神科、心療内科を選ぶ際、院内の空気(雰囲気)、医師の第一印象はとても重要です。

院内の感じが良くない、医師の態度が横柄に感じるということであれば、面倒でも他の病院も当たってみると良いかもしれません。

良い精神科医の選び方については、後の「精神科医の選び方5カ条」を参考にしてください。

診察室で話がしづらい…

診察室で、医師に正直に話がしづらいと思っている人は少なくありません。

『緊張してしまって言葉が出ない』

『先生は忙しそうだし、時間をとっては申し訳ない』

『頭の中が混乱していて、何を話していいかわからない』

『薬さえもらって、早く家に帰りたい』

『私の悩みなんてたいした悩みじゃない』

『私の言うことをどうせ先生はわかってくれない』

『面倒な患者だと思われたくない』

『待合室は人がいっぱいだし、次の人を待たせては申し訳ない』

このようなことを考えて、診察の時間があっという間に終わります。

あとで、ああ言えばよかった、これを聞けばよかったと思い返して落ち込むこともあります。

良い精神科医の見分け方

防衛医科大学教授、野村総一郎氏の「精神科医の選び方5カ条」を紹介しましょう。

”良い(悪い)精神科医の見分け方”をとても分かりやすく説明しています。

野村氏によれば、次の5項目のうちひとつでも該当すれば、その医師の治療法は問題があるとのことです。

① 薬の処方や副作用について説明しない
② 初診から3種類以上の抗うつ薬を出す
③ 薬がどんどん増える
④ 薬や副作用について質問すると不機嫌になる
⑤ 薬以外の対応法、治療法を知らないようだ

① 薬の処方や副作用について説明しない

『薬の説明は基本中の基本。副作用として出る可能性のあるものを全部説明することは無理でも、重要なポイントはしっかり説明することは絶対に必要です』(野村氏)

② 初診から3種類以上の抗うつ薬を出す

『多種類の抗うつ薬を組み合わせて処方する「多剤併用」に医学的根拠はありません。薬は基本的に一種類であるべき』(野村氏)

③ 薬がどんどん増える

『 “治らないから出しておくか” と薬をどんどん増やす医師が多い。薬を増やせば有効だというデータはありません。医師が薬をどんどん増やしているなら、それは根拠のない治療をやっていることになります』(野村氏)

④ 薬や副作用について質問すると不機嫌になる

『患者からの薬の副作用の話に怒って反応すると、治療のチャンスを逃してしまいます。患者にとっては、医師に言いたいことを言いづらくなる上に治療の質が低下してしまいます』(野村氏)

⑤ 薬以外の対応法、治療法を知らないようだ

『何か言うと、“薬を増やしておきましょうね” としか言わない医師は、治療観が間違っているんじゃないかと思います。精神療法(心理療法)などもいろいろあります。薬はケアのひとつの手段に過ぎません』(野村氏)