04. 「目標」に集中する

普段の生活の中では、1つのことに集中している時間はとても短い。

1つのことから次のことへ、人はいろいろなことに思考を拡散させている。

そのせいで、思考が混乱したり、気分がイライラしたりするのである。

紹介したい言葉がある。

1993年のスーパーボウルで、カウボーイズのヘッドコーチだったジミー・ジョンソンが、ハーフタイムの時間に選手たちに言った言葉だ。

「この部屋の床に材木を1本置いたら、誰でもその上を歩くことができる。歩くことだけに意識を集中できるからだ。同じ材木を、10階建てのビルとビルの間に渡すと、誰も歩けない。それは、落ちることに意識を集中してしまうからだ。集中力がすべてだ。より集中したチームが、今日の試合に勝つ」

ジョンソンは選手たちにこう伝えたのだ。

「負けるかもしれない」という不安な気持ちにとらわれてはいけない。観客の反応を気にしてはいけない。マスコミに何を書かれるかと心配するのもいけない。

充実した練習をしている気持ちで、1つひとつのプレーに集中すればいいだけだ。

そしてカウボーイズは、52対17で圧勝した。

この教えは、フットボールだけでなく人生全般に応用できる。

人が集中力を失うのは、たくさんの不安を抱えているのが原因だ。

「落ちるかもしれない」という不安が一度意識に上がってしまうと、不安に意識を集中してしまう。

不安に意識を集中したら、それが現実となる可能性は一気に高まる。

欲しいものを手に入れるためには、欲しいものに集中しなければいけない。

「最高の自分になる」という、その目標に集中すれば、それがあなたの姿になる。