うつ病と診断されてからの思い

うつ病の人の気持ちを理解しよう
インターネットでうつ病について自分なりに調べ、『病気かもしれない…』と思う反面、『いや、そうじゃない』と否定したい気持ちもあります。
調子がおかしいと思い自分から精神科を受診する人はごく少数といわれます。多くの人は家族や周りの人から背中を押されてしぶしぶ受診します。
医師からうつ病と診断されたときの思いは人それぞれです。診断を受けてもうつ病だと認めたくない人、診断されてこれで助けてもらえるとホッとする人など。
診断されてから療養生活に入り、しばらくすると病気を少しずつ受け入れつつも、焦りや寂しさが出てくるようになります。ほかの人はみんな仕事や家事を普通にこなしているのに、自分だけ仕事も家事もなにもできず、ひとり社会から取り残されたような気持ちになります。
そのような焦り、さびしさを感じながら、悶々とした日々を過ごすようになります。
『寝ているばかりで、家族に申し訳ない…』
『自分は社会にとっていらない人間ではないか…』
『薬を飲んでも良くならない…もう治らないんじゃないか…』
『孤独でさみしい…誰かに話を聞いてもらいたい…』
『前の元気な自分にもどりたい…』
インターネットでほかの人の体験談を読んだり情報を集めますが、それらを読めば読むほど不安は大きくなるばかりです。間違った情報やかたよった情報に振り回されてしまうからです。
本人は将来の不安とあせりで心が押しつぶされそうになっています。『自分は存在する価値がない人間だ』と考え、消えてしまいたい気持ちにもなります。
本人はそういった気持ちをどうすることもできなくて、つらい思いをしています。家族や周りの人は、本人の否定的な言葉や振る舞いに理解を示し、温かく受容的に接することが大切です。