89.「今日やるべきこと」に集中する

大きな夢を持つのはいいことだ。

しかし、それに比べると1日の進歩はあまりにも小さい。

大きな夢にこだわると、まだ夢を達成していない毎日の生活が、なんだか失敗の連続のような気がしてしまうことがある。

自分はまだ目標を達成していない。自分はまだ不十分だ。まだ成功していない。まだ先は長い。

壁に貼った目標を見るたびに、自分が不十分だということを思い知らされる。

こんなことをくり返していると、あなたのセルフイメージは「目標を達成していない人」となってしまう。

このセルフイメージでは自分を変えることなどほど遠い。

夢や目標があるなら、今日は「今日やるべきこと」に集中することだ。

水泳選手マイケル・フェルプスは、オリンピックで6つの金メダルを獲得するという目標を立てていた。

しかし、フェルプスとコーチは、毎日6つの金メダルのことを考えていたわけではない。

「どんな1日をくり返せば、最終目標に到達できるだろうか?」

そうやって、目標を小さく分割して、今日どんなトレーニングをするべきかを考えたはずだ。

理想の体型になることを目指すとしよう。

今日どんな運動をして、今日どんな食事をすれば、その体型に近づけるだろうか。

どんな目標でも、最高の力を発揮する方法は「はるか先にある大きな夢を実現するにはどうすればいいだろう」と考えることではなく、「今日何をするべきだろう」と考えることだ。

確実に夢に到達できる道はない。

未来がどうなるかは誰にもわからない。

だからこそ、いちばん大切なのは、目の前の小さな目標を達成することなのだ。

1日は全人生の縮図だ。

夜眠りに落ちるのは「死ぬ」のと同じであり、朝目を覚ますのは「生まれる」のと同じだ。

「死んだようにぐっすり眠ったよ。夢も見なかった」というのは、快適な睡眠を表現する言葉だが、毎日の生死のプロセスが順調であることを肯定的にとらえた言葉でもある。

人は毎朝生まれ変わっている。

だから、今日を全人生のように生きる。

私自身この姿勢で生きるようになって、人生はよくなった。

子どもたちやクライアントにも同じ生き方を教えている。

実践してもらえれば、物事はたいていうまくいく。

私は、今日できることを実行する。

腕立て伏せを100回やる。

ウォーキングかジョギングをする。

本の執筆をする。

セールスの電話を10本かける。

これが私にとって今日できることだ。

すべてのことは今日、起こっている。