77. 自分の弱点を長所に変える

紙を2枚用意して、それぞれに自分の長所と弱点をリストアップしよう。

長所を書いた紙は、目につく場所に貼っておく。読み返すと元気が出るからだ。

次に、弱点を書いた紙をじっくり読む。恥ずかしさや罪悪感を感じなくなるまで何度も読む。

弱点は、むしろ自分の興味深い一面だと考えてさらに読む。

そして、「自分の興味深い一面は、どうすれば活用できるだろうか?」と考える。

人は普通、自分の弱点についてそんなふうには考えない。それがこの項のポイントだ。

子どものころ、テレビ「エド・サリヴァン・ショー」(1948年~1971年)で、「義足のベイツ」という名前のすばらしいタップダンサーを見たのを覚えている。

ベイツは幼いころに片足を失ったが、義足の先にタップダンス用の金具をつけ、独特のシンコペーションのリズムで踊るダンスを発明した。片足がないという弱点は、ダンサーとしての大きな長所になった。

資金調達の達人マイケル・パソフは、見こみのなさそうなスタッフを鍛え、一流の資金調達者に育て上げることで知られている。

彼は内気なスタッフを「最高の聞き上手」の営業マンに育て上げる。資金提供者たちは、そのスタッフと話をするのが待ちきれないほどだ。自分の話をじっと聴いてもらえるのがうれしいからだ。

若いころの私は、人と話をするのが苦手だったから、直接話す代わりに、手紙やメモを書いていた。

それをつづけているうちに、いつの間にか書くのが得意になった。手紙のおかげでたくさんの人と親密な人間関係を築くことができた。

私には4人の子どもがいるが、最初の子どもができたとき、私は35歳だった。だから、かなり長い間、私は自分のことを「年を取った父親」と考えていた。

友だちの父親より年を取っている私が、子どもには恥ずかしいのではないだろうか。

ある日、子どもたちと映画「リトル・マーメイド」(1989年)を観ていたときのことだ。

私はその映画の中に、自分の姿を見つけた。

主人公アリエルの父親だ。

力強く、賢く、頭は流れるような白髪。あれは完璧なイメージだった。

それ以来私は、年を取っていることは、子育てをするうえで大きな利点だと考えられるようになった。

25歳の未熟な私が父親になっていたら、さぞ大変だっただろう。

年を取っていることが「弱点」になるとすれば、それは自分が負い目を感じているからなのだ。

あなたの弱点のリストに並んでいることは、じっくり考えれば、すべて長所に変えることができる。

弱点を恥ずかしいと思ってしまってはいけない。恥ずかしいというのは感情であって、思考ではない。

きちんと頭を使って考えれば、弱点は長所になる。そしてさまざまな可能性が生まれてくる。