41. 今日1日を最高傑作にすると決める

「人生で大切なのは、毎日コツコツと積み重ねていくこと」という考え方がある。小さな1歩1歩がいつか大きな実を結ぶというのは、実に堅実な考え方だ。

伝説のバスケットボール・コーチのジョン・ウッデンは、父親から違うことを教わった。父親は彼に「今日という日を自分の最高傑作にしなさい」と教えたという。

この言葉から、ウッデンはある人生の真実を学んだ。

「人生とは今日である。」

この先で待っている時間のことではない。時間が無限にあるかのように思っている人は、なりたい自分になるのをずっと先送りにしてしまう。目の前のチャンスに気づくことができず、ぼんやりと日々を送ってしまう。

目の前にある「今日1日」がいかに大切であるかに気づいたとき、人は本当のやる気を持つことができる。

ジョン・ウッデンは、大学バスケットボール史上、もっとも成功したコーチだ。彼が率いたUCLAのバスケットボール部は、1年間で10回もの全国優勝を果たした。

ウッデンのコーチング哲学は、父親から贈られた「今日という日を最高傑作にする」という言葉から生まれている。たいていのコーチは、先に控えた大きな試合にむけてチームを鍛えていくものだが、ウッデンは今日1日に集中した。

ウッデンにとって、毎日の練習は、全国大会の決勝戦と同じように重要だ。彼の哲学は、今日という日を「人生でいちばん誇れる日」にすることだからだ。

だから、練習でも試合と同じくらい真剣になるのも当たり前だった。ウッデンは自分が指導するすべての学生が、毎晩「今日、自分は最善を尽くした」と満足して眠りにつくことを望んでいた。

普通は誰も、このような人生を望まない。もし今日1日の過ごし方で人生が評価されるとなったら、どれほどあわててしまうだろうか。

「それはダメだ!今日はやめてください。この先、もっといい日があるはずだから。1年か2年の時間をください。それまでにはきっと、全人生の基準にできる1日が過ごせるようになっているはずですから・・・・・・」こう言いたくなってしまう。

今日という日は、あなたの一生を凝縮した小宇宙だ。今日1日の中に、あなたの全人生が詰まっている。

人は朝目覚めると同時に誕生し、そして夜眠りに落ちるときに死ぬ。1日とは本来そういうものだ。人は1日で全人生を生きることができるのである。