38. 創造することを難しく考えない

私はセミナーで、受講者にむかって「自分が創造的だと思う人は手を挙げてください」と質問する。

手を挙げる人はいつも少ない。多くてもせいぜい全体の4分の1だ。

次に、子どものころに自分で何かを生みだしたことがある人に手を挙げてもらう。

たとえば、人形の名前を考えたり、新しいゲームを考えたり、叱られたくないから親につくり話をしたりといったことだ。すると、今度は全員が手を挙げる。

この2つの違いはいったいなんだろう?

子どものころは、自分でいろいろなことを生みだしていたのに、大人になったら創造的でなくなってしまったのだろうか?

そうではないはずだ。

その答えは、「創造的」という言葉の定義にある。

大人になると私たちは、創造的であることの基準をとても厳しくしてしまう。

超人的に卓越した存在でないと、創造的だとは認められないと思ってしまう。

たしかにピカソは創造的だ。メリル・ストリープも創造的だ。ミュージシャンの誰それも。

「でも私なんて、とてもとても・・・・・・。」

そう考えるようになってしまう。

創造的になるために「創造的」という言葉をもっとシンプルにとらえてみよう。

子どものころに、いろいろなことを「でっち上げた」のは創造的な行為だった。

大人になったからといって、ピカソを基準にすることはない。

創造的になるのは、人間なら誰でもできることだ。

フランス人心理学者のエミール・クーエも言っている。

「しなければならないことがあるなら、それは簡単なことだと考えよう。そうすれば実際に簡単になる。」