23. 様子を見ない。自分から主体的に動く

全米プロフットボールの強豪サンフランシスコ・フォーティーナイナーズ元ヘッドコーチのビル・ウォルシュは、変人だと思われていた。それは、試合前のゲームプランが、常軌を逸して詳細だったからだ。

たいていのコーチは、試合の展開と相手の出方を見て、こちらの動きを決める。

しかしウォルシュは違う。

事前に詳細なプレー計画を立て、試合中は、それを書いた大きな紙を持ってサイドライン沿いを行ったり来たりする。

つまり、ウォルシュは相手の出方を見ない。むしろ相手にこちらの出方を見せ、それに反応させる。

彼はこの独特なスタイルで何度もスーパーボウルに勝利した。

私たちの多くは、気がつかないうちに、周りの出来事に反応ばかりしている。朝は目覚まし時計に反応して目を覚まし、家族や配偶者の出方に反応し、自分の身体の調子に一喜一憂する。

出勤中は、車や電車の混み具合に反応し、職場に着くと、パソコンを立ち上げてメールに反応する。

無茶を言う顧客に腹を立て、うるさい上司にイライラする。昼休みでレストランへ行くと、ウェイトレスの対応に反応する……。

この習慣は毎日つづく。放っておけば、人生は反応してばかりなのだ。

人生がサッカーならあなたはキーパーだ。飛んでくるボールに反応ばかりしている。

そろそろ違うポジションを経験しょう。フィールドを駆けめぐり、ボールをコントロールし、ゴールを決めるのだ。

人生もゲームと同じ、自分で創造するか、それとも反応するかのどちらかだ。

事前にゲームプランを立てれば、人生のほうがあなたの計画に反応するようになる。その事実を忘れずにいれば、自分から計画し、自分から創造する習慣が身につけられる。

自己啓発講師のロバート・フリッツは、人生への態度について、大切なことを次のように書いている。

「あなたが主体的に人生の創造に関わるようになれば、今までとはまったく違う人生があなたの前に開かれる。あなたは、人生の本質と深く関われるようになる。」

ビル・ウォルシュがフットボールのゲームプランを立てたように、あなたも1日のゲームプランを立てよう。

ウォルシュがプラン通りにプレーするように、あなたも計画通りに目の前の仕事に取り組む。これであなたも、人生の本質と深く関われるようになる。

なぜなら、世界のほうがあなたの動きに反応するようになるからだ。

もし自分から動く人生を選ばないなら、何が起こっても文句を言ってはいけない。不本意な人生になったとしても、それは偶然ではない。

ユダヤの古い教えもこう言っている。

「何も選ばない者は、選ばないという選択をしたのである。」