自律神経失調症の主な治療法は、薬物療法と理学療法です。自律神経失調症のカウンセリングでは、生活習慣の改善、仕事や人間関係のストレスを緩和することが主な目的になります。

自律神経失調症とは?

私たちの体は、気温の変化などの外的刺激に対して体内の状態を一定に保とうとする働きがあります。このような働きを「ホメオスタシス(生体恒常性)」といいます。

この体の機能を担っているのが「自律神経」で、内臓をはじめ血管の収縮と拡張、ホルモンの分泌などあらゆる器官を調節しています。

「自律神経失調症」は、ストレスや生活習慣によって自律神経のバランスが乱れ、心身にさまざまな症状が現れる病気です。

自律神経は全身の臓器をコントロールしているため、バランスが崩れると全身の機能に問題が生じ、さまざまな症状を引き起こします。以下のような症状が同時にいくつも現れることも珍しくありません。

自律神経失調症の主な症状

自律神経失調症の主な症状として、以下のようなものがあります。

・冷え性
・ほてり
・微熱が続く
・片頭痛
・下痢、便秘
・手足のしびれ
・肩こり
・動悸、息切れ
・焦りと不安感

このような心身の不調を訴えますが、体の検査をしても異常は見つかりません。

自律神経失調症とカウンセリング

自律神経失調症は、精神面と身体面の両方から治療することが大切です。

また食事や運動、睡眠などの生活習慣の問題が原因であることも多く、生活習慣の改善も不可欠です。

治療法は主に3種類あり、その内容は多岐にわたります。

① 薬物療法 ⇒ 薬によって現れている症状を抑える。

② 理学療法 ⇒ 温熱療法、電気療法、マッサージなど物理的な刺激を用いて身体の症状を緩和する。

③ カウンセリング(心理療法)⇒ 生活の中の精神的なストレスを解消する。仕事や人間関係などのストレスの元になっている問題を解決する。また睡眠や食事が乱れている場合、生活習慣を改善していくための話し合いを行います。

自律神経失調症の治療では、現れている症状に合わせて複数の治療法を組み合わせて行うのが一般的です。カウンセリングは主に不安やストレスを軽減する目的で行います。