カウンセラーは話を聞くだけ?アドバイスはしないの?



カウンセラーは、なぜ安易にアドバイスをしないのか?

カウンセラーは来談者に対して、安易にアドバイスや解決策を提示することは原則的にありません。
その理由は、心理的な問題や悩みを解決するためには、来談者が「主体的に、自発的に」自らと向き合っていく必要があるからです。

自分自身と向き合うことではじめて、自身の問題や悩みに対する理解を深めることができ、解決のための方策を探っていくことが可能となります。さらに、その先にある「自己受容・他者受容」という安定な精神状態に入っていくためにも、自分自身と向き合うことは避けて通ることができません。

カウンセラーが安易にアドバイスや解決策を話すと、来談者は自分で何も考えなくて済むので楽なのですが、自らの問題や悩みに自発的に向き合っていく力は養われません。その力が身についていくためには、来談者が自発的に自身の問題や悩みについて考え続けていくことが不可欠でしょう。

カウンセラーが安易にアドバイスをすることのもうひとつの問題として、「来談者の依存傾向を強めてしまう」ということがあります。その理由は、「自分は無知で無力な人間だ」という思い込みがカウンセラーの態度によって強化されてしまうためです。カウンセラーが安易にアドバイスをすることで、来談者は否定的な思い込みを強めてしまう可能性があるのです。


カウンセラーが安易にアドバイスをすることの問題点
① 自発的に自分自身に向き合っていく力が身につかない ⇒ いつまでも自分の力で悩みや問題を解決できない
② 「自分は無知で無力な人間だ」という否定的な思い込みを強化する可能性がある

カウンセラーの担う役割は、来談者に寄り添い「内なる探求」に同行することです。カウンセラーが「教える」のではなく、「ともに悩み、ともに考える」という姿勢で接することで、来談者は自らの力で新しい理解や気づきを得ていきます。

来談者が自らの力で問題や悩みを解決していけるようになること、それがカウンセリングの目的であり、カウンセラーの役割といえるでしょう。

カウンセリングにおいて「カウンセラーは安易にアドバイスをしない」という原則は、来談者がよりよく生きる力を身につけていくために、とても重要なことなのです。

(もちろんカウンセラーは「絶対にアドバイスはしない」というわけではありません。必要に応じて、専門的な知見をもとに助言や提案をする場合はあります。)


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