栄養療法2( ビタミンB群 )


栄養療法 2 心と体が健康になる食生活(ビタミンB群)


命を支える陰の立役者「ビタミンB群」

ビタミンB群が不足すると、次のような症状があらわれます。

・やる気が起きない
・記憶力、集中力の低下
・寝ても疲れが取れない
・眠りが浅い
・頭がボーっとする
・口内炎、口角炎
・肩こり

「ビタミンB群」とは、ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類の総称です。これらは、体内の様々な代謝を促す非常に重要な栄養素です。三大栄養素(タンパク質、糖質、脂質)のエネルギー代謝、酵素やホルモン、神経伝達物質など生体分子の合成にビタミンB群は不可欠です。まさに命を支える栄養素といっても過言ではありません。



食生活の乱れで現代人には不足している

しかし、現代人の多くは、麺類、パン、菓子、清涼飲料水、缶コーヒーなど炭水化物・糖質を日常的に摂取するため、ビタミンB群の欠乏症を招きやすくなっています。糖質の代謝には多量のビタミンB群が消費されるためです。 炭水化物・糖質(砂糖、小麦、米)を過剰に摂取する食生活を続けると「低血糖症」による不調に加え、慢性的にビタミンB群が不足し、脳(心)と身体に様々な不調をもたらします。



不足すると気分は落ち込み、肌はカサカサに

ビタミンB群が不足すると、まず身体の不調として、皮膚や粘膜が弱くなるため、肌がカサカサになり、口内炎、目の充血などが起こりやすくなります。またエネルギー代謝が低下するため、体がだるくなり疲れやすくなります。体のだるさや疲れは気分にも影響します。さらに、神経伝達物質の生産能力が落ちることで脳内の神経伝達物質が不足し、意欲の低下、気分の落ち込みなど心の不調に拍車がかかります。



うつ病のリスクも高まる

ビタミンB群の中でも特に「ナイアシン」が不足すると、不安やイライラが強くなり、うつ病に進行するリスクが高まります。また、統合失調症の発症もナイアシン不足が関係しているとの研究報告もあります。アルコールの代謝サイクルではナイアシンが大量に消費されるため、お酒をよく飲む人はナイアシン不足に陥りやすいので、とくに注意が必要です。



睡眠の質を高めるためにも有効

ビタミンB群は、睡眠リズムを整える働きもあります。夜、寝つきが悪い、朝の目覚めが悪い、昼間に眠くなるなどの症状のある人は、タンパク質(トリプトファン)と鉄分(ヘム鉄)に加えビタミンB群の補充をすると効果的です。多めに摂取したい場合はサプリメントを利用しても良いでしょう。



心の安定のためにバランスの良い食事を

ビタミンB群はお互いに協力し合って働くため、どれか一種類を摂るのではなく全種類まとめて摂ることが大切です。ビタミンB群は魚や肉類、レバーに比較的多く含まれますが、野菜や果物にも含まれています。いろいろな食べ物をバランスよく食べることで、ビタミンB群すべてをバランスよく摂取することができます。



<ビタミンB1>

多く含まれる食べ物:豚肉、うなぎ、大豆食品、ピーナッツ、玄米など B1は糖質を代謝しエネルギーに変換する際に重要な働きをします。B1が不足するとエネルギー代謝が悪くなるので、疲れやすくなり、イライラしたり、憂うつな気分にもなりやすくなります。 ごはんやパン、麺類を頻繁に多量に食べる傾向のある人は、B1不足になりがちです。なかなか疲労感が抜けないと感じている人は、糖質過多でB1不足かもしれません。


<ビタミンB6>

多く含まれる食べ物:魚(かつお、まぐろ、さけ、さんま、さば)、牛レバー、バナナなど B6は脳の神経伝達物質、特にGABAの生成に深く関わっています。B6が不足すると、GABAなど神経の高まりを抑制する物質が不足するため、イライラしやすくなったり、興奮して寝つきが悪くなったりします。


<ビタミンB12>

多く含まれる食べ物:レバー、牡蠣、さば、さんま、あさりなど B12は神経伝達物質の合成を促して精神を安定させ、集中力や記憶力を高めます。動物性食品にしか含まれないため、肉や魚をあまり食べない人は不足しがちな栄養素です。不足すると睡眠障害が起こりやすくなります。


<葉酸>

多く含まれる食べ物:レバー、大豆、ほうれん草、いちご、あさりなど 葉酸は遺伝子の合成を促進します。妊娠初期の胎児の成長で神経系の発達に重要な働きをするので、妊娠中の女性は特に重要な栄養素です。


<ナイアシン>

多く含まれる食べ物:牛肉、豚肉、レバー、魚(かつお、まぐろ、さば)、ピーナッツ、玄米など ナイアシンは糖質、脂質、タンパク質の代謝に深く関わっています。ナイアシンが不足すると細胞内でのエネルギー代謝が落ち、無気力、うつ状態など心が不安定になります。お酒をよく飲む人や疲れやすい人、元気の出ない人はナイアシンが不足しているかもしれません。サプリメントで補うことも有効です。




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